「素人が作ったボードゲームだから、安くしないと誰も買ってくれないのでは……」
初めてゲームマーケットに出展する時、誰もがこの「安売りの呪縛」に囚われます。

しかし、断言します。「安くすれば売れる」は完全な幻想です。
価格をいくら下げたところで、何百ものブースがひしめくゲムマの巨大な海の中では、ただ埋もれて終わるだけです。
売上を決めるのは価格の安さではありません。
作品自体の面白さと世界観、そして事前の発信力と当日のブースの雰囲気です。
だからこそ、あなたが手塩にかけて作った素晴らしいゲームを、無理に安売りする必要は一切ありません!
私たち素人チーム「あおときばこ」も、最初は完全な無名でした。
過去の記事でもお話しした通り、自分たちは知識も実績もない素人集団です。だからこそ大量の在庫リスクを避け、あえて「50個」という小ロットで制作を開始しました。「自分たちが将来ビッグになった時、この初期50個にプレミア感が出ますように」という未来への期待も込めての決断です。結果として、最初のゲムマで売れたのは50個中20個程度。それでも私たちは一切焦らず、値下げもせずに3回の出展で見事に完売・黒字化を果たしました✨
今回は、初心者を苦しめる「価格設定の罠」を解き明かし、無名サークルでもしっかり利益を出して生き残るための「生存戦略としての価格設定」をすべて暴露します!
自作初心者が陥る「安売り」の罠とマインドブロック

「素人だから安く」は間違い!ゲムマの海では価格で勝負できない
「自信がないから1,000円ポッキリにしよう」
「原価が安いから、販売価格も限界まで下げよう」
この思考こそが、多くのインディーズクリエイターを赤字と疲弊に追い込む最大の原因です💦
ゲームマーケットの会場を想像してみてください。 会場には魅力的なボードゲームが無限に並んでいます。お客様は「数百円安いから」という理由で、見知らぬサークルの箱を手に取るわけではありません。
「面白そう!」「世界観が好き!」というトキメキを感じた時に、初めて財布を開くのです。
原価を極限まで削って価格を下げても、認知されていなければ誰の目にも止まりません。
売上を左右するのは値段の安さではなく、「価値の伝え方(事前のSNS発信や当日のブース作り)」です。価格競争に自ら飛び込む必要はどこにもありません!
価格もまた「世界観」を裏付ける要素である

価格は単なる数字ではありません。作品の「価値」を示す大切なメッセージです。
私たちの作品『王様レストラン』は2,500円、『マトリョーシカポーカー』は1,500円に設定しました。 作品の世界観とコンポーネントのクオリティに自信があったからこそ、堂々とこの価格をつけました。 「このクオリティと体験を楽しんでほしい」という意思表示があるからこそ、お客様も納得して購入してくださるのです✨
そして、この価格設定にはもうひとつ、イベント現場での超実践的な理由があります。 それは「100円玉のお釣りのやり取りを無くすこと」です。
- 1,500円なら、2,000円受け取って500円玉を1枚渡すだけ。
- 2,500円なら、3,000円受け取って500円玉を1枚渡すだけ。
混雑するゲムマの現場で、100円玉を何枚もジャラジャラとお釣りで渡すのは想像以上に大変です💦「お釣りの準備と計算をシンプルにする」という観点からも、500円単位(1,500円、2,500円など)の値付けは非常に強力なハックになります!
隠れコストを暴け!本当の「損益分岐点」のリアル

印刷代だけじゃない。初出展にかかる「見えない固定費」
価格を決める上で、絶対に忘れてはならないのが「印刷代以外のコスト」です。多くの初心者が「カードの印刷代 ÷ 個数 = 原価」で計算してしまい、後から大赤字に気づきます。
イベント出展には、印刷代とは別に「見えない固定費(隠れコスト)」が確実に発生します。 私たちが実際にスプレッドシートに記録していた、ゲムマ出展のリアルな固定費がこちらです👇
- ブース出展費(1回分): 約26,200円
- タペストリー作成費: 4,064円
- タペストリー用スタンド軸: 4,760円
- 机の装飾品(100均で調達): 約2,000円
- 搬入用のレンタカー代・交通費: 別途実費
ご覧の通り、印刷代とは別に「約4万円の固定費」が絶対にかかっています! この固定費を回収できて初めて、本当の「黒字化」と言えます。
「価格を下げる」のではなく、自分たちの「損益計算」を把握する

この約4万円の固定費と印刷代を合算し、私たちの50個という小ロットで計算した結果。 「『王様レストラン(2,500円)』と『マトリョーシカポーカー(1,500円)』なら、50個中8割(40個)売れれば全てのコストが回収できて黒字になる」という計算が成り立ちました。
ここで大事なのは「8割売ること」ではありません。「安売りしなくても、しっかりと計算すれば無理のない販売数で黒字化できる」という事実を知ることです。
価格を下げて100個売ろうとするより、適正価格で40個売る方がはるかに現実的で、手元に残る利益も大きくなります💡
50個作って初回20個。誰も知らない無名チームの生存戦略

売れ残りの恐怖は無用。絶対に「値下げ」をしなかった理由
初回出展のゲームマーケット。 私たちのブースで売れたのは、50個中20個程度でした。 半分以上の在庫が手元に残った計算になります。
ですが、チーム内に焦りは1ミリもありませんでした。「値下げしようか」という声も一切出ませんでした。
なぜなら、私たちは「無名の素人が作ったゲームを、見知らぬ誰かが買ってくれた」という奇跡に、心から感謝していたからです✨
20個も売れたなんて大成功。何も知らない人が自分たちの作品に価値を感じて2,500円や1,500円を払ってくれた。それだけで胸がいっぱいでした。
あらかじめ決めた適正価格を信じ、安易な割引キャンペーンなど一切せず堂々と構える。その結果、2回目、3回目の出展を通して、焦ることなく3回の出展で50個を無事に完売させることができました!
まとめ:価格の悩みを捨てて、作品の魅力を届けよう!

自作ボードゲームの価格設定において、自分を卑下した「安売り」は今すぐやめましょう。
- 安くしてもゲムマの海では埋もれるだけ。
- 価格は作品の世界観と価値の証明。
- 見えない固定費(約4万円)を正しく計算し、適正価格を設定する。
- お釣り計算をラクにするため、1,500円や2,500円などの500円単位がおすすめ。
あなたが愛を込めて作った良いボドゲなら、適正な価格であっても必ず届くべき人に届きます。 自信を持って、堂々と納得のいく価格をつけてください!適正な価格が決まり、お金の不安が解消されたら、次にやるべきことはひとつ。 「どうやってこのゲームを多くの人に知ってもらうか」です🔍
次回は、無名サークルがゲムマの大海原で生き残るための必須テクニック。 「第7回:無名サークルがゲムマで戦うための『SNS・ブログ集客』と広報戦略」をお届けします。お楽しみに!

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